地盤改良工事

地盤がそもそも軟弱な場合に、地盤改良といって地盤の強度を補強する方法があります。
杭を打つとなるとより大ごとなのですが、地盤改良は杭よりはコスト的にも軽度になります。

場合によりいろいろな工法を使い分けします。
例えば液状化が懸念される場合、隣地との離隔があまりない場合、現地の土質によっても、いろいろな工法があります。
大きく分けて以下の3つの方法がとられます。
・表層改良・・・砕石や砂利をまいて締め固める。もっとも軽度で安価なケース
・柱状改良・・・セメントを流して現地の砂と混ぜて固めて何本か柱状のものを作る方法
・鋼管杭 ・・・鉄の杭を打つ工法。ネジと同じく逆回転すれば抜くことができ現状復旧も容易。

もちろん安価に地盤強度が確保できることが建築主さんにとっても一番いいことです。
上から順に検討し、下へいくにつれて高価になっていくのですが、
・そもそも強度が出ない
・現地の土質次第では固化材を加えても想定の強度までうまく固まらない
・大きな重機を入れることができない(道が狭いなど、、)
といった理由でだんだん下方の工法がとられていく感じです。

柱状改良の例
ベージュの袋にセメント(固化剤)が入っていて、水とともに左側の打ち込む機械へ送っている。ある程度の作業スペースが必要
手前のセメント色のものが現地の砂と混ぜて作った柱状体。これを何本か作る
柱状改良工事が終わり、基礎を作る前。この柱状体に基礎を載せる。
今回は鋼管杭の現場。


今回は鋼管杭の現場です。鉄自体が最近特に高価ではありますが、強度上は安心で、現地の土が吹き上がることも少なく土を捨てる必要もない、信頼できる工法です。

スクリューのついた杭をねじりながら、巨大な電動ドリルのような重機で土地へ打ち込んでいきます。

スクリュー付きの一本が7mほどで、現地へ運搬するだけでも大変そうなのですが、更に長く打ち込みたい場合はそう長いものは持ち込めないので7mほどを打ち込んだあと、もう一本を継ぎ足し、溶接して連結します。

今回は1箇所連結して、合計10mほどの長さにして打ち込みました。

最初なのでもちろん配置を間違えないように。新築の第一歩として今後うまくすすめられそうです。

近隣の塀などにも影響が出ていないか常に確認しながら慎重に行いました。まれに地中障害といって、杭の先端が土中でなにかに当たるケースがあります。砕いてすすめる場合もあれば、抜かないといけないことも。。土の中は見えないのでドキドキします。。