RC造 配筋検査③

 
構造設計図書に記載の継手長さ一覧
構造設計図書に記載の定着長さ一覧
重ね継手長さ確認の図
慣れた人は一目で重ね継手長さが適正かわかります。
「定着長さ」(継手長さ)を確認する

現場監理の際にみる大事なものに「定着長さ」があります。スラブや柱においては重ね継手として鉄筋同士を重ねる長さを意味します。
例えば長さ5mほどの床があった場合、5mもの継ぎ目のない鉄筋を運んでくることは容易でないため、短い鉄筋をつなぎ合わせて床を作ります。その際、鉄筋同士を重ねる長さに規定があり、強度を出すうえで大変重要なもので現場でよく確認します。
基本的には個人住宅や小・中規模建築では「圧接」なしで済むD16以下の方がコストパフォーマンスがよいので、基本的には重ね継手ですむD16以下の鉄筋のみで設計されていることが多いです。
写真の該当箇所は添付の表でいうと、重ね継手のL1に該当。
40dあれば間違いないので、D13×40=520が必要最小長さとなります。
一目見て600ほど確保できているので問題ありません。

「圧接」を確認する

鉄筋径がD19以上は重ね継手ではなく、圧接で行うのが一般的です。
圧接は専門の有資格者が行っているか確認します。(資格証を掲示いただいて写真撮影したりしますが掲載は割愛します。。)
所定の強度が出ているか抜き取り試験で確認。
圧接形状などもありますが設計としては現場では大まかな流れが適正に行われているかどうかを主に確認し、強度試験結果などの詳細は後から提出される報告書で確認します。
超音波での非破壊検査が一般的で、これも構造図の仕様書に記載があるはずですが大体1ロット(1日で実施する数)に対して30か所程度。この度は慣れた方々だったのでスムーズに行えました。

圧接に立ち会った時の様子
圧接に立ち会った時の様子。 サングラスは作業上必要なものです!とても明るい職人さん達でした。

 

構造設計図書に記載のガス圧接形状の表
構造図に記載されているガス圧接形状の表。中心軸がずれていないかは確認したい